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さぁて、今日のジャ~ンケ~ンポン!うふふふふふふふ♪

第三幕

―――キョンちゃん?――てくだ―――キョン、ん?」

 なにか、とても大切で大変な夢を見ていた気がする。声が、声が聞こえる、誰だろう。いや、覚えがあるぞこの透き通ってはいるが粘着性のある耳障りな声。いつもあたしの傍にいるような。影で色々と頑張っているらしい縁の下の力持ち?名前は・・・

「ぅ・・ん?」
「大丈夫ですか?ずいぶんとうなされてましたが・・。」
「・・・・こいずみ・・・いつき?」
「はい。・・・・どうしました?なにかおかしなところでも…それは大変ですっ」

 と、あたしの両頬を自分の手で包み覗き込むように診る古泉。って何が大変だ、それに顔が近いんだが。そのピンク色の柔らかそうな唇が今にも届い・・・!!

「こら。」

 古泉の両腕を掴んで頬から引き離し、限界パーソナル・スペースへと退避する。

「寝起きに何するんだ。危ないだろ。」
「そんな、私はキョンちゃんが心配で・・・」

 と言いつつも、手で隠しきれてない口元はすこし笑っているようにみえるがな。

「これは・・・癖のようなものですから・・・」

 どうだか・・。 ん?ふと古泉の横にある緑と黒の配色で、コレさえあれば簡単に思い出が残せます!

というフレーズでお馴染み。インスタントカメラというものが在るが・・・。ふと、不安に思った。

「おい。お前まさか、撮ってないだろうな?」
「・・・と言いますと?」
「そのカメラでなにか良からぬものを撮っていたりしていないだろうなと聞いているんだ。」
「もちろんですとも。何もしておりませんよ。」

肩くらいの高さに上げていた手のひらを、窓の方へとスライドさせ、

「それでも信じられないようでしたら、長門さんに聞いてみてください。」

それもそうだ。第3者が一番信用性がある。それが長門ならなおさらだ。そしてあたしは、背筋をピンと伸ばして姿勢正しくパイプ椅子に座り。本をめくる動作と眼球運動以外微動だにしない長門に質問した。

「長門よ。」
「・・・・・なに。」

 本を読むのを止め、顔だけこちらに向ける長門。なんというか・・・無駄がない。

「古泉は、あたしが寝ている間になにかしていなかったか?」
「・・・・何か、というと?」
「えっと、例えばこのカメラであたしの事を撮っていたとか。あたしのこのポニーテールを弄っていたりとかだ。」

後者だったら・・・まだましかもしれん。

「古泉一姫は、その簡易型写真機で貴方の弛筋しきった状態を撮影していた。」
「・・・・・。」

 あたしは黙って、ゆっくりと古泉のほうへ振り向く。そして長門は、

「特に、口腔から出ている唾液を丹念に見つめていた。」

 長門よ…。出来れば最後の一言はそっと胸の内にしまって欲しかったよ。

「だ、そうだが。何か言い残すことはあるか。」
「・・・これは・・・困まりましたねぇ。」

 この女、万死に値する。ところだが、喜べ。あたしはそんなに心の狭い人間じゃない。そうだな、そのカメラをこちらに引き渡すなら許してやろう。

「それは、嫌です。」
「っおい!?」

 断っちゃったよこの人?!それ持って何するつもりだよ!?

「だって、なかなかスキンシップ出来ないのですから。コレくらいのプレゼントは欲しいものです。」
「無いってのそんなプレゼント!いいから返せ古泉!」

 右腕をカメラに向けて古泉と見つめ合う、もとい睨み合うあたし。・・・・ああ、なんだかバカらしくなってきた。

「はぁ・・・もういいよ。勝手にしろ。」

 意地を張る子どもの様に強張った顔が一気に弛み、いつもの笑顔が蘇る。 (周りに花が咲いてそうだがな)

「まぁ、嬉しいです!だからキョンちゃんの事、好きですよー?」
「・・・・・ふはぁ・・・。」

 額に手を当て、頭の痛みを緩和させようと試みる。まったく、あたしの何処が良いんだか。ハルヒコじゃないが、お前はきっとなにか病に掛かってるんだろうよ。ま、どうでもいいがその写真他の奴にばら撒くなよ?

「ええ、それはお約束します。決して、他の方には渡しませんよ。」

 この一言だけは、何故か信じられる気がした。
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