FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

胸の殻を割って 甘いジュースいかが?

第63幕

「夏だー!」

「海だー!」

「ス ク 水 だ ー !」
 空は晴天。絶好の海水浴日和のとあるサタデイアフタヌーン。
 大げさに騒いで高らかに両手を仰いで見せている黄色のカチューシャリボンが一人、砂浜の上に居る。橙色の半袖に青めのスカート、ビーチサンダルという格好のハルヒは、抱えていたショルダーバッグを両手に持つと振り返った。
「さあ、皆。着替えよ、着替え! この大海原は今日から二日間。アタシたちSOS団が占拠するわ!」
 宣言しなくても、こんなところ、俺たちのほかに来る奴ぁいない。
 どうしてそこまで開放的になれるんだろうね。俺にしたら、海から、巨大イカだの、セイレーンだの、縮退炉を搭載した潜水艦だのが出てくるんじゃないかだの。岩から、古代の遺産が『ラァァァイ』と唸りを上げて蘇るだの、例え長門でも対抗できるか分からないものが出てくるんじゃないかって要らない心配が付きまとって、気が気じゃないってのに。
 振り返ったハルヒの視線と、恨めしくハルヒを眺める俺の視線の間には、六室アパートにもう一つ六室アパートを乗っけたような豪奢な西洋風のホテルから海岸へと唯一続いている学校の一階から二階までの階段を繋げたくらい不必要に長い階段を下る朝比奈さんとキョン子、長門と朝倉、そして古泉。
「どうですか。なかなか良い眺めでしょう」
 そうだな、今にも誰かが漂流してきそうな無人島だ。古泉その時はちゃんと郷に帰しに行くんだぞ。
その間におれは眼の保養をさせて貰うからな。こんな機会、一年に何度とない。自分がオーバーテクノロジーの塊で、ナゾの組織に狙われているところを独立部隊から世間知らずのお堅い兵士が一人、護衛に来てくれるくらいに、無い。
「それは困りましたね。僕も、こうやって、眼の保養をさせて頂きたいのですが」
 何の事だか分からないという仕草を、ずっと俺を見詰める古泉に見せてやる。

 階段を下りれば、両脇にシャワー室と更衣室が足された形の小部屋が作られていた。なんというか、和菓子に紅茶ってくらいこのホテルに不釣合いな木製プレハブである。
 階段を降りて左手にある小部屋の方に女子五人が向かっていった。それを見届けて、右手にある小部屋に向かう。
 さて、俺たちも着替えるとするか。古泉、お前は隣の小部屋を使え。

 ポシェットを渡されて、小部屋に放り込まれる。
「じゃあ、五分以内に着替えなさい。異論は認めません!」
 この砂浜、海原へと続く海岸を前にして、異論を唱えるやつは相当なインドアだ。そんなインドア派がこのSOS団に居るはずは無いのは明白なわけで、居たとしても必ずやハルヒに精神改造され、アウトドア派になるだろう。いや、あたしも家でのんびりしていたいがな。
 半袖を脱ぎ、スキニージーンズ、アンダーウェアを取り外すとポシェットの口を開ける。






 なんだ・・・・・・これは?
「キョン子ー? まだー? はやくしなさーい」
 着替え終わったらしいハルヒが扉の外から催促してくる。いや、まさか。あたしの水着はちゃんと買った筈だ。それは極一般的な白のビキニタイプのもので、こんな紺のワンピースのような布ではなかった筈で。そりゃ、買った後に「あたしが持っていってあげるわよ」とか何とか言っていた奴が居た気がするが・・・え? はい?
 あたしの全脳細胞が、今の状況を理解するのを拒否していた。なあ、これは何なんだ?
「何って、スクール水着だけど? アタシのお古だから、キョン子にも合うわよ、きっと」
「何 故 チ ョ イ ス し た ! ?」
 誰 が 望 ん だ ! ?



<<Back   Next>>



スポンサーサイト
コメント

No title

スク水は学校のプールだからこそ栄えるのであってだな...(五月蠅い黙れ

古泉の「目の保養」の対象が気になった今日この頃。
キョン子がビキニ・・・? 胸g(殴蹴
朝比奈さんみたいなワンピース(一般的な)の方が可愛らしいじゃないk(ry


僕って一人ツッコミ率高いなぁと感じつつ、
次回に期待です!

No title

探求閲覧者さん>コメント有難う御座います!
いえいえ、場違いなスク水こそ、キョン子の可愛さがry

キョン子の水着はどうでしょうね。
可愛らしいワンピースより、少し落ち着いた感じのほうが似合うんじゃないかと思ったりしますが。
検証できる画力が皆無!

大丈夫です。小説なんて一人突っ込み( ピー
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。