FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

コメント返信は夜にいたします。申し訳ないです。

第61幕
「キョン……くん?」
 叫んだ語句に反応するように、朝倉は立ち上がり、俺の方を向いた。
 おいおい、ハルヒは無視かよ。元優等生としてそれはどうかと思うぞ。そりゃ叫んだ俺だって悪いが、ハルヒを無視するのはもっと悪い。それはハルヒの不機嫌オーラが怒りオーラに変化するくらい悪いと伝えたい。って、いまいち分からないし、どっちにしても厄介なもんだ。
 六十秒は経っただろうか。
 じっ、とそいつに見詰められる経験は、二度と経験したくなかった気持ちのせいもあるのか、三百秒にも感じられたよ。
 
 ―Question― 
 何かしら、なぜか、四肢が強張る。
 鳩尾の上あたりの奥で、何かが私の内臓を掴んで握っている。
 感覚をシャットアウトする程の痛みでもないけれど、あたしの感覚器官を支配して硬直させるこの現象。
 私はどこかで感じたはず。
 そう、
 キョンちゃんに密かに別れを告げた。あの階段の前で感じた現象と似ている。これは――
「ちょっと聞いてるのあんた!?」

 五月蝿い。

 いつまでも予想外の観測情報を与えなかったくせに、あたしの邪魔をする気? 役に立たない希望なら、いっそのこと、消してあげようか。
 そう思って右回りに頭部だけを振り向かせた時、キョンちゃんの顔が見える。そうか、ここでは出来ない。やってはいけない。彼女の前では。彼女にはそんな惨劇を見せちゃいけない。密かに密かに創りましょう。私たちの、理想の世界を。
 涼宮ハルヒを障害物と認定する瞳で見詰めてやりつつ、開こうとする狂気の扉を真鍮の閂がひしゃげる手前で押し止める。
「ごめんなさい、涼宮さん。今、何か言ったかしら」
「なっ」
 余裕を見せ付けるように、朝倉涼子は右手で髪を掻き揚げた。
「あんた、転校した筈よね。それがなんでこんな所にいるの?」
「あら、あなたにそれを教える必要があるのかしら」
 こいつ・・・やっぱり気に食わないわ。一年目の最初にいた時も、アタシやキョンに気軽に話しかけて、いかにも自分は優等生だから面倒を見てあげるって、人の領域に簡単に踏み入ろうとして来る。そのくせ、ウラに策略を持っている顔。とても嫌だった。今なら、疎外されていくアタシを思っての事だったんだって分かるけれど、 あのときのアタシは、疎外されることを願っていた。
 誰も分かるわけない。アタシの気持ちなんて分かるわけない。だから、放っておいて欲しかった。
 そんな気持ちもだんだんと薄れていった頃に、今度は朝倉が居なくなった。
 転校なんて急に決まるわけない。何ヶ月か前から決定しているはずよ。朝倉はすぐにでも居なくなる学校の、厄介者だったでしょうアタシを構ってくれたわけ。
 そんなの時間の無駄じゃない。
 なんのメリットも無いのに。なんでそんな事するのか知りたくて。探偵まがいの事をしたけれど。
 アタシの質問に対してこの反応。もう、そんな事を聞く気も失せてきたわ。

 向かい続けるあたしたちを見兼ねてなのか、朝倉に倒されていたキョン子が立ちあがった。


<<Back   Next>>



スポンサーサイト
コメント

No title

朝倉→キョン子のヤンデレは私のドリィィィィム!(駄目だこいつ…早くなんとかしないと…)
「いっそのこと、消してあげようか。」 (゜▽゜)カッケー
まぁ百合ほのぼのの方が好きですけどね。

次回の、
印象の違いによる会話志向の齟齬等を楽しみにさせていただきます。

No title

探求閲覧者さん>コメント有難う御座います!
アウアウな悪戯は出来ませんでしたw
まあ、別の機会にでも……(大人語的な意味で)

ホント,、百合は ほのぼの ガイイデスネ!
(よく言うぜ、言うだけならタダデスネ!)

さて、次回はどうなる事やら。

No title

チッ!間に合いやがったか(笑)せっかくお題も考えてたのに(爆)
うん、キョン子ばかりで長門すら空気にするポンコツバックアップキタ(笑)
ハルヒとの対決楽しみだー。

No title

蔵人さん>コメント有難う御座います!
何を勘違ry
まだリゾートのターンは終わっちゃいないぜ!
(私的には追い詰められますが!)

今回は、長門さまを頑張ってみました。
うん、かなり無理くりかもしれませんw
ハルヒと対決できなくて すみま ―― 、すた!
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。